[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
【秋山仁のこんなところにも数学が!】
(63) “まぐれ当たり”の正解率
勉強しないでサボっていた生徒は、テストで何も答えられません。手持ち無沙汰(さた)な生徒は、退屈しのぎに「手も足も出ません」という降参の意味を込めて、答案用紙にダルマの絵を描くのが常でした。
しかし、最近はマークシートなどの選択式の試験が増えたせいで、たとえサッパリ分からなくても、潔く降参する生徒は少ないようです。「駄目元」でデタラメに答えを選んで、ささやかな抵抗を試みるのです。今回は、こんな不届きな試みの成果が、どのくらい功を奏するかを考えてみましょう。
さて、5択の問題が50題ある試験だったら、デタラメに答えを選ぶと、いったいどれくらいの点数がとれるのでしょうか。確率の定義に従って計算すれば、正解数がn題になる確率P(n)は求められます。しかし、そんな計算をしなくても、写真のようなパチンコ台の上から、一度に大量の球を落としたときに、下部にたまる球が描く山型の分布を利用すると、おおまかな状況が把握できるのです。
このような山型の分布は「二項分布」と呼ばれ、上から下に釘の段数が多くなると「正規分布」といわれる分布に近づきます。そして、この正規分布には「68-95-99.7のルール」といわれる性質があります。これは、考察している対象の平均値と、全体のばらつき具合を示す数値(偏差)が分かれば、平均値の両側の幅σにある事象が起こる確率は68%、幅2σとすると95%、幅3σとすると99.7%になるという性質です(図)。
「5択式のテストでデタラメに答えを選んだとき、いったい何題くらい正解できるか」という事象も二項分布に従い、問題数が多くなるとその分布は正規分布に近づきます。
したがって、5択の問題が50題ある試験ならば、公式から平均値50/5=10題、偏差σ=√200/5≒2.8、2σ≒5.7、3σ≒8.5が導けます。よって、正解数が7.2題から12.8題(=10±2.8)の確率が68%、正解数が4.3題から15.7題(=10±5.7)の確率が95%、正解数が1.5題から18.5題(=10±8.5)の確率が99.7%になります。
すなわち、50題中の19題以上(100点満点で38点以上)を正答できる確率はわずか0.3%もないのです。当てずっぽうでは、ほとんど得点は稼げないということです。今日から、心を入れかえて勉強しましょう。
(東海大教育開発研究所長)
http://sankei.jp.msn.com/science/science/090423/scn0904231412001-n1.htm
アレロパシー(Allelopathy)とは、ある植物が他の植物の生長を抑える物質(アレロケミカル)を放出したり、あるいは動物や微生物を防いだり、あるいは引き寄せたりする効果の総称。邦訳では「他感作用」という。ギリシャ語のallelon(互いに)とpathos(一方が他に障害を与える)を合成した合成語である。1937年にドイツの植物学者・ハンス・モーリッシュにより提唱された。
アレロパシーを有する植物 [編集]
- セイタカアワダチソウ:根からシス・デヒドロ・マトリカリア・エステルを出す
- クルミ:葉からユグロンを出す
- サクラ:葉からクマリンを出す
- マツ
- ソバ
- ヨモギ
- ハリエンジュ(ニセアカシア)
- アスパラガス
- ヒガンバナ
- キレハイヌガラシ
アレロパシーは、連作障害の原因の一つと考えられている。また、特定の植物により雑草や害虫を防除する生物農薬としての利用が注目されている。
関連資料 [編集]
- 『アレロパシー―多感物質の作用と利用』(藤井義晴、農山漁村文化協会、2000年 ISBN 4540922254)
- 『化学で勝負する生物たち―アレロパシーの世界〈1〉』(今村寿明、裳華房、1994年 ISBN 478538591X)
- 『化学で勝負する生物たち―アレロパシーの世界〈2〉』(今村寿明、裳華房、1994年 ISBN 4785385928)
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
空き地に最初に侵入するのはブタクサで、有害物質を出して周りの草の生長を抑えます。翌年春にはヒメジョオンやハルジョオンが、夏にはアレチノギクやヒメムカシヨモギがまた別の有害物質を出してこれらを駆逐します。さらにその翌年にはセイタカアワダチソウが有害物質で先住の植物を追い出して、以後しばらくセイタカアワダチソウの天下が続きます。しかし、セイタカアワダチソウは自分の有害物質で自家中毒を起こして衰退し、イネ科のススキやチガヤあるいはマメ科のクズにとって代わります。
ヤグルマギクの1種(Centaurea maculosa、キク科)はもともとヨーロッパ種ですが、これを米国西部に導入したら、北米の野生種を追い出して、これに置き換わってしまっていました。この原因は C. maculosaが毒素カテキンを生産し、北米に土着の野生種の発芽や生長を抑えるためであることが明らかになりました。ヨーロッパ種は、C. maculosaを含めて、カテキンには抵抗性で、この植物の周りの土壌に蓄積したカテキンの量では全く影響を受けません。しかし、在来種の C. diffusaはカテキンに感受性で、カテキンにより反応性の高い活性酸素が発生し、これによりCaイオン関与のシグナル伝達が起こり、遺伝子発現に変化を生じて細胞が死ぬことが明らかにされています。
外来種が在来種を追いやるのは主に繁殖力の違いにあると考えられてきました。したがって、植物が化学的な作用によってお互いに干渉しあうという考え方は従来は受け入れらませんでした。毒物を供給する側の植物は、この毒物を受ける側の植物の周囲にその毒物を運ばなければなりません。作る側の植物の周りの毒物量は受ける側の植物の周りよりも高いはずです。ということは、作る側の植物はこの毒物に対して抵抗性になるように進化してきたに違いありません。しかし、受ける側の植物にも抵抗性を高めるような淘汰圧がかかります。したがって、植物が共存すればその植物種はお互いの毒素に抵抗性を進化させていかなければなりません。しかし、共存しない場合は、お互いの毒物に対して感受性が異なっても不思議はないと考えられます。従って、アレロパシーも外来種が蔓延する原因の1つと考えられるようになりました。
ホウセンカの1種(Impatiens glandulifera)は、英国では、最も侵略性の強いものの一つですが、この近縁種であるキツリフネ(Impatiens noli-me-tangere)は数が少なく、絶滅危惧種です。これも化学物質に対する抵抗性の違いによるものと考えられます。
また、ヤグルマギクC. maculosaの在来生息地にいる土壌微生物は雑草の生長を抑制する効果が高く、侵略地である北米の土壌微生物は、C. maculosa自身の生長を高める作用が強いことが示されています。これらのことから、この外来種の侵略を北米で成功させた理由は、化学物質だけではなく、根圏の微生物相の違いも影響していると考えられています。
http://www.geocities.jp/doctor_mitsui/plant_3.html