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論文作成のための準備作業として,収集した情報,調査したこと,現時点における自分の考えを整理してみたことなどを断片的に記したものである。
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ウィキペディアからの抜粋

●概要
グランゼコール(またはグランド・ゼコール、グランド・ゼコル) (Grandes Écoles) とは、フランス独自の高等専門教育機関のこと。grandes écolesは、グランデコール(グランデコル)(une) grande écoleの複数形である。したがって、本記事中、単数形で表記したほうが適当である場合には、グランデコールを用いる。

一般には名門のグランゼコールばかりが注目されるが、グランゼコール自体はフランスに200校ほどあり、その中でも歴史のある学校が名門とされ、まさにエリート養成機関としての役目を果たしている。

●成立の歴史
現在名門とされる国立のグランゼコールの多くは18世紀に設立された。こういった歴史の古いグランゼコールのほとんどが理工係技術者の養成機関である。これは、フランス革命によって貴族制が否定された後、新しく国家を再建するための人材(理工系の技術者)が求められたが、当時のフランスの大学は、職業訓練校・実学高等専門学校として機能しておらず、そういった分野の人材育成機関を国家が自ら用意する必要があったためである。

最初のグランデコールは王立技術学校を再編する形で作られたエコール・ポリテクニークである。理工系グランゼコールを卒業した者はフランスの富国強兵政策の技官として、また富国強兵政策の立案者としてその役割を担ってきた。

理工系のグランゼコールが充実すると、経済・商業関係のグランゼコールも設立され始める。しかしこの時期に設立されたグランゼコールが現在のような名門としての地位が高めるのは、下記の国立行政学院の設立以降である。

第二次世界大戦後にはよく知られているフランス国立行政学院が設立された。

●グランゼコールの評価
アメリカや日本などの大学でのマス教育とは異なり、少数精鋭の教育を行う。いずれも超難関で知られ、入学難易度の高さは世界的にも屈指だが、日本やアメリカの大学とは性質が大きく異なるために比較は難しい。

世界の大学ランキング評価では、純粋な教育レベルや研究レベルだけでなく、設備・出版論文数などの学生の数に比例する項目が加味されているため、少数で特定の分野での精鋭教育を行うグランゼコールは不利になる場合が多い。そのため、フランスでは絶大な支持のある名門グランゼコールでも国外での評価は芳しくないこともある。例えば世界の大学ランキングで信頼度の高いゴーマンレポートでは、フランス国内では名門グランゼコールより下に見られがちなパリ大学が世界ランキング1位とされることもある。

また、グランゼコールは実学の教育機関であるため、研究機関としての評価を問われれば、相対として低くならざるを得ない。しかし、理工系の名門グランゼコールには、トップクラスの優秀な研究者や教授が所属しており、研究レベルは非常に高い。

●グランゼコール選抜試験
グランゼコールへの入学を希望するものはグランゼコール準備学級に所属する必要がある。グランゼコール準備学級は独立した学校ではなく、主に名門中高一貫校にある、バカロレアの後の進学コースのようなものである。 名門校のグランゼコール準備学級に入学できる子女の絶対数は限られており、必然的にグランゼコールに進学できる生徒数も制限されている。学生はこの準備学級で2年間勉学に励むが、1年次から2年次への進級も難関であり、卒業も難しい。このようにグランゼコールを目指す者は朝から晩までも猛勉強し、太陽を見ることがないと言われている。そのためグランゼコール準備学級の学生はモグラと呼ばれ揶揄されることもある。

準備学級を卒業したものはグランゼコールの選抜試験へと進む。選抜試験は、筆記(小論文形式)と面接による試験である。

このような厳しい道のりを経て名門グランデコールに合格すれば、その対価として、聴講官という国家公務員の立場となり、給金が支給される。さらに、卒業後も専攻した分野のエリートとしての待遇が保障されており、実際、政・官・財・学すべての分野にて多くの卒業生が活躍している。

●主なグランゼコール

〇理工系グランゼコール
フランスでは名門グランゼコールに入学することが、エリートコースであるという認識が根強いため、注目も高く、色々なランキングが出されている[1][2]。評価は、ランキングを算出する機関や雑誌により異なるが、古くから一般的には、エコール・ポリテクニーク、パリ国立高等鉱業学校、エコール・サントラル・パリが理工系三大グランゼコールとして認知されている。また国立土木学校 や高等電気学校も名門中の名門として認識され、入学選抜試験も最難関であり理工系のグランゼコールの頂点に君臨している。

〇文系グランゼコール
グランゼコールは理工系分野を中心に創設された経緯があり、文系のグランゼコールは比較するとそれほど多くはなく、歴史も浅い。しかしエコール・ノルマル・シュペリウール高等師範学校やEPHEエコル・プラティック・デ・ゾート・ゼテュード高等研究院は文理両立のグランゼコールとして設立されたため古い歴史を持っている。

政治分野に関しては、国立行政学院やパリ政治学院が名門とされる。パリ政治学院を卒業して、フランス国立行政学院に入学するパターンが特にエリートとされている。

近年、MBAなどを取得できるグランゼコールもある[3][4]。

なお、名門グランゼコールの学生や出身者は通称で呼ばれ、例えば、ポリテクニシャン(エコール・ポリテクニーク=理工科学校)、サントラリアン(エコール・サントラル=中央学校)、ノルマリアン(エコール・ノルマル・シュペリウール=高等師範学校)、エナルク(エナ=国立行政学院)などがある。

●名門とされるグランゼコール
国立行政学院 (ENA; École nationale d'administration )
フランス国立司法学院 (École Nationale de la Magistrature)
エコール・ノルマル・シュペリウール (École normale supérieure)
エコール・ポリテクニーク (École polytechnique)
国立古文書学校 (École nationale des chartes)
国立高等学校アール.エ.メチエ (École nationale supérieure des Arts et Metiers)
HEC経営大学院 (HEC; École des hautes études commerciales)
パリ高等商業学校 (ESCP-EAP;École Superieure de Commerce de Paris)
高等商業学校 (ESSEC; École Superieure des Sciences Economiques et Commercials )
リヨン経営学大学院 (EMLYON Business School)
パリ政治学院 (Science-po; Institut d'études politique de Paris)
中央学校 (EC; École centrale (Paris, Lille, Lyon, Nantes, Marseille))
パリ国立高等鉱業学校 (École nationale supérieure des Mines de Paris)
高等電気学校 (Supélec, École supérieure d'électricité)
国立土木学校 (École nationale des ponts et chaussées)
国立応用科学院 (INSA; Institut National des Sciences Appliquées)
国立高等情報通信学校 (Télécom Paris, École nationale supérieure des télécommunications)
国立高等農学院 (Établissement National d’Enseignement Supérieur Agronomique)
工業物理化学高等学校 (École Supérieure de Physique et de Chimie Industrielles)
サン=シール・コエトキダン陸軍士官学校 (Écoles militaires de Saint-Cyr Coëtquidan)
海軍士官学校 (École navale)
空軍士官学校 (École de l'air)

●補足
フランスの高等教育機関(日本の大学にあたる教育機関)は、主にグランゼコールと大学に分けられる。大学の場合バカロレア試験に合格すれば、各大学の定員などにもよるが希望の大学に進学することができる。高等教育機関に所属する学生の内、主なグランゼコールに所属する学生は全体のわずか数パーセントである。

グランゼコールは即戦力として活躍できるような職業人として鍛え上げる高等職業専門学校である。そのため、大学教育を数年受けてからグランゼコールを受験する学生も存在する。

フランスでは、大学も含めて公教育がほぼ無償であるが、グランゼコールは国立であっても有償であり、学費も決して低くはない。また、グランゼコール準備学級がある名門中高一貫校は、私立であることが多く、上流階級の家庭でなければ授業料を払うことすらも難しい。サルトルといったフランスを代表する人物を輩出してきたリセ・ルイ・ルグランは公立であるため無償であるが、この学校の場合は、そもそも入学すること自体が極めて困難である。

また、グランゼコールには医学・法学・神学の分野が存在しない。そのため、医者や弁護士、聖職者になりたい場合は、大学に進学する必要がある。

● 脚注
^ Palmarès des grandes écoles - Lepoint.fr
^ 技術系のグランゼコール
^ Ecoles de commerce post-prépas - Palmarès des grandes écoles - Lepoint.fr
^ 商業系(MBA)のグランゼコール
 

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