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論文作成のための準備作業として,収集した情報,調査したこと,現時点における自分の考えを整理してみたことなどを断片的に記したものである。
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梅酒

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

梅酒(うめしゅ)とは、一般的に6月頃に収穫される青アルコールホワイトリカー焼酎が一般的)で漬け込んだで、日本を代表するリキュールである。「うめざけ」「ばいしゅ」「うめじょうちゅう」とも言われる。

目次

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概要 [編集]

夏の喉の渇きを止め、暑気払いや疲労回復に良く、また体を温める。アルコールの殺菌効果で、生水に少量落とすと毒消しにもなる。家庭でも簡単に作れることから、古来民間の健康酒として親しまれ、近年では食前酒としても飲まれている。

製造法 [編集]

酒に砂糖を加えたものに、梅の実を漬けて冷所保存する事で作られる。

一般的な割合は、梅の実1kgに対して砂糖0.4~1kg、酒1.8lである。梅の実の茎を竹串などで取り除き、傷のある実があれば除く。よく洗ったのち念入りに拭いて水分を取り、1時間ほど天日で干す(時々ひっくり返し完全に乾燥させる)。梅と砂糖を交互にビンに詰める。この際、梅が浮いてこないよう砂糖を一番上にする事が多い。これにゆっくりと酒を注いで密栓し、冷暗所で保存する。

梅酒に使われる梅には、最高級梅とされる南高梅の他、古城、白加賀、鶯宿、豊後、竜峽小梅、林州、玉英、梅郷など、果肉が厚く種の小さい酸味高い品種が用いられる。黄色く色づき熟した物ではなく、青梅が良いとされるが、熟した梅を使用しても独特の香りが得られる。

砂糖は一般的に氷砂糖が使用されるが、蜂蜜黒糖果糖なども使用される。溶解が比較的おだやかな糖類の方が好ましい。その理由については、糖が溶け出す前に浸透圧差によって酒を吸った梅から、糖が溶けた後に浸透圧が高まった酒にその成分を放出するためと説明されている。梅が酒を吸う前に急速に糖が溶解すると、浸透圧が釣り合ってしまって梅に含まれる成分は放出されない。実際、酒だけ入れておいて置くと、梅の香りがするだけの酒が出来上がってしまう。

酒はホワイトリカー(甲類焼酎)、ブランデーを用いるのが一般である。ジンウォッカラム酒本格焼酎泡盛などの蒸留酒や、日本酒ワインなどの醸造酒みりんなどが用いられる場合もある。ただし旨味を出すには長期の熟成が必要となるため、低アルコール度数の酒を使う場合は腐敗やカビの発生に注意を払わなければいけない。一般的に35度以上の酒が望ましいとされている。また、自宅で漬け込む場合には、アルコール度数が20度以下の酒を使うと違法である。なお、日本で市販されている梅酒の多くは、アルコール度数10~15度である。

漬け込み期間が1年程度のものが多い[要出典]。 期間を長くし、置いておくほど"こく"が出るとされ、10年以上熟成させたものも市販されている。長期間熟成させる場合、梅の実を途中で取り出し、また、その取り出した梅を食用とする事もある。

日本の法律の例外規定 [編集]

1962年に改正された酒税法では、自分で飲むためであれば、アルコール度数が20度以上の酒類に、下記の物品以外のものを混和する事を「製造行為」と見なさないとする規定を、例外的に設けている。

  • 米・麦・あわ・とうもろこし・こうりゃん・きび・ひえ・でんぷんまたはこれらのこうじ
  • ぶどう(やまぶどうも含む)
  • アミノ酸もしくはその塩類、ビタミン類、核酸分解物もしくはその塩類、有機酸もしくはその塩類、無機塩類、色素、香料又は酒類のかす(酒税法第7条、第43条第11項、同法施行令第50条、同法施行規則第13条第3項)

アルコール度数が20度以下の場合、上記の物品を混和した場合は、漬け込む過程で醗酵が生じ、アルコールが生成される可能性がある。つまり上記は、漬け込む過程で絶対にアルコールが生成しないという条件に基づいて設けられた規定である。従って10~14度の一般的なみりんなどで漬け込む場合は、腐敗の可能性だけでなく法律違反となる(酒税法施行令第50条第10項の1)。

2007年6月14日テレビ番組きょうの料理』(日本放送協会)の「特集★わが家に伝わる漬け物・保存食~梅酒~」にて梅酒のつくり方[1]放送したが、そのレシピに従い個人が梅酒をつくると違法となることがわかり、後日、謝罪放送がされる[2]という事態が発生した。

なお1962年の改正以前は、家庭で梅酒を作る事は酒税法違反行為であった。ただし現実には一般家庭において梅酒を作る事は普通に行われており[3]、酒税法の改正は現実にそぐわない法律の改正という意味合いがあった。

その後、2008年4月30日に酒造法における租税特別措置法が制定・施行され、酒場、料理店等については、申請をすることによって一定の要件の下に酒類の製造免許を受けることなく、その営業場において自家製梅酒等を提供することができるようになった。

申請については国税庁ホームページで指定様式の申告書『特例適用混和の開始・休止・終了申告書』をダウンロード〈申請・届出様式→酒税関係→38.特例適用混和の開始・休止・終了申告書〉し、所轄の税務署に郵送または持参する。 みなし製造適用除外・条件は次の通り ①酒場、料飲店が自分の店で販売(飲酒)することを目的に蒸留酒類と酒以外の物品(梅など)を混和する場合および焼酎と水を事前に割っておいたものを提供するいわゆる前割りには酒税法に定められているみなし製造の規定を適用しない ※他者への譲渡や店外飲酒を目的に販売することはできない ②酒場、料飲店が自分の店で販売できる量は1年度(4月1日~翌年3月31日)当り1kℓ(1000ℓ)以内に止めなければならない ③みなし製造を行う場合、事前に税務署へ届け出なければならない


 

梅酒を使ったカクテル [編集]

脚注 [編集]

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  1. ^くらしのパートナー:きょうの料理』日本放送協会。
  2. ^ 「お詫びと訂正」『くらしのパートナー:きょうの料理』日本放送協会。
  3. ^ チョーヤ梅酒が梅酒の製造販売を開始したのは1959年であるが、社内からも「梅酒は家庭で普通に作っているから、売れないのではないか?」という反対意見が多かったという。
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